2008年、京都から始まった「能楽大連吟」。
きっかけは単純な事、とある飲み屋での出来事でした。
カウンターで隣あわせた年配の男性と話していた時のこと。
「今度、娘が結婚するんですよ。久しぶりに謡ってやろうかと思いましてね」と
少し恥ずかしそうに笑って、鞄から取り出したのは一冊の古い謡本、「高砂」でした。
節々に赤鉛筆で印がつけてあり、彼は丁寧に頁をめくりながら言いました。「昔、少しだけ謡をならってましてね」
このとき、彼の姿を美しいと思いました。大切な誰かの為にうたう、うたがある、美しい文化があると。
一節だけでもいい、私も胸をはって「高砂」を謡えるようになりたい。一人では恥ずかしいけれど、大勢でなら。
毎年、世界中の幸福と平和を祈って、大人数で「高砂」を謡います。
敷居が高いと思われがちな能を、今の世代に愛される「うた」として楽しみながら大切に伝えていきたいと考えています。
また「高砂」を通して出会う様々な人、モノ、地域をつなげながら、歴史文化都市=京都より発信していきます。
能楽を未来へ。
文責:萩原麗子
能楽大連吟実行委員会事務局
企画構成:能楽大連吟実行委員会
講師:深野貴彦、松野浩行、齊藤信輔、今村哲朗、宇髙竜成、宇髙徳成、山田伊純
制作:萩原麗子(LOTUS)
キャラクターデザイン:箱崎恵子(k-co.design)
WEBサイトデザイン:青木宏文(ホピデザイン)
E-mail: mail@dairengin.com
主催:能楽大連吟実行委員会
後援:京都府、京都市、京都新聞、KBS 京都
協力:本家福井十松屋、檜書店